折り紙のモチーフに込められた意味:鶴、カエル、兜

折り紙は単なる造形遊びではなく、日本の文化や精神性と深く結びついています。 古くから伝わる伝承作品には、作った人の願いや祈りが込められているものが多くあります。 今回は、代表的なモチーフに込められた意味をご紹介します。
1. 折鶴(Orizuru)
最も有名な折り紙作品である鶴は、「長寿」と「平和」の象徴です。 「鶴は千年、亀は万年」と言われるように、長生きへの願いが込められています。 また、千羽鶴は病気の回復や平和への祈りを込めて折られ、世界中で平和のシンボルとして知られています。
2. カエル(Frog)
カエルの折り紙は、「無事カエル(帰る)」「福カエル(返る)」という語呂合わせから、交通安全や金運の縁起物とされています。 財布の中に小さなカエルの折り紙を入れておくと、使ったお金が戻ってくるとも言われています。 ピョンと跳ねるギミックがある作品も多く、子供たちにも人気です。
3. 兜(Kabuto)
端午の節句(こどもの日)に飾られる兜は、子供の健やかな成長と、災いから身を守る「魔除け」の意味があります。 新聞紙などの大きな紙で折って、実際に被って遊んだ思い出がある方も多いのではないでしょうか。 武士の魂とも言える兜を折ることで、強く逞しく育ってほしいという親心が込められています。
4. 熨斗(Noshi)
贈り物に添えられる「熨斗(のし)」も、実は折り紙の一種(儀礼折り紙)です。 元々はアワビの肉を薄く伸ばして干した「熨斗鮑(のしあわび)」を紙に包んだものが起源で、「生ものを添える=神聖な贈り物」という意味がありました。 現在では簡略化され、印刷されたものが一般的ですが、正式な場では和紙を折って作る「折熨斗」が使われます。
まとめ
折り紙のモチーフ一つ一つに込められた意味を知ると、折る時の気持ちも少し変わってくるかもしれません。 大切な誰かのために、願いを込めて折ってみてはいかがでしょうか。 それは言葉で伝える以上の、素敵なメッセージになるはずです。
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orimemo編集部
折り紙の楽しさを世界に広めるために活動中。最新のトレンドやテクニックを発信しています。



